スクーターが急坂で加速しない?!ウェイトローラー交換で即改善します

スクーターの加速力を向上させる方法(ウェイトローラー交換編) バイク-メンテナンス

こんにちは。バイク好きのぴろくりんと申します。

スクーターを乗っている際、「もっと加速力がほしい」と感じることはありませんか?

ぴろくりん
ぴろくりん

下記のような状態では、快適に乗れませんよね!

・シグナルスタート時に加速が鈍い
・アクセル全開なのに、上り坂でスピードが落ちてくる

特に「2人乗り」や「8%以上の登坂」の際は、加速力不足が顕著になりやすいですよね。

そのような時、ウェイトローラー」という1,000円程度の部品を交換するだけで、加速力の改善ができます。

ウェイトローラーは消耗品なので、走行距離1~2万kmごとの交換がオススメです。(高回転を多用する小排気量車や、加減速が頻回な使用状況の場合は、5,000km程度でも摩耗して交換時期がきてしまう場合もあります)

以下の記事では、私が実際に行ったウェイトローラー交換作業を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

なお、記事後半には使用した工具の一覧も掲載しておりますので、作業をなさる方は事前にチェックしておくと安心ですよ。
(必要工具を事前に知っておくことで、「工具が足りなくて作業が中断」なんてことを予防できます)

作業内容

今回はホンダPCX125(JF28)でご説明します。

ホンダPCX125の左サイドビュー

ちなみにヤマハ車やスズキ車など、日本メーカーのスクーターであれば駆動系の作業手順はほぼ同じなので、他車種に乗られている方もご参考にしていただければ幸いです。

作業時は、サイドスタンドではなくセンタースタンドで立てておいたほうが作業しやすいです。

なお、センタースタンドがついていない車種でも、作業はできるのでご安心ください。

それでは、作業手順を見ていきましょう。

ウェイトローラーの位置確認

まずは、交換したいウェイトローラーがどこにあるのかを確認します。

画像の赤マル部分がクランクケースです。この中にウェイトローラーが入っています。

ホンダPCX125の左リアビュー

PCXの場合、クランクケースを開ける為には青矢印のアンダーカバー(カウル)を取り外す必要があります。

左アンダーカバーの取り外し

アンダーカバーを取り外すために、まずは赤矢印フットレストマットをめくって外します。

ホンダPCX125の左フットレスト

フットレストマットは、手で引っ張るだけで下画像赤マル部のように取り外すことができます。

ホンダPCX125の左フットレストマット

次に、下画像赤マル部のネジを外します。

マットを外した状態の左フットレスト

下画像のようにリアステップをスライドさせ、赤矢印のボルトを外します。

ホンダPCX125の左リアステップ

下画像のようにサイドスタンドを出し、赤矢印のボルトを外します。

アンダーカバーの取付ボルト

フロントタイヤ側から、下画像赤矢印のネジを外します。

左アンダーカバーの前側

あとは、白いアンダーカバーを手前に引き抜くと取り外せます。

removed-left-under-cover-of-HONDA-PCX125-JF28

上画像赤枠部が、取り外した後のアンダーカバーです。

以降、クランクケース側の作業に移ります。

クランクケースを開ける

PCXの場合は、樹脂製の黒いクランクケースカバーがついていますので、まずは下画像赤マル部のボルトを外し、クランクケースカバーを手前に引き抜きます。

クランクケースのプラスチックカバー

下画像赤枠部が、取り外した後のクランクケースカバーです。

クランクケースから取り外したプラスチックカバー

下画像がクランクケースです。赤マル部のボルト10本を外していきます。

ホンダPCX125のクランクケースカバー

なお、クランクケース中央のボルトを外す際は、下画像のディープソケット(8mmが必要です。

クランクケースとラチェットレンチ
8mmのディープソケットレンチ

10本のボルトを外した後は、クランクケースを手前に引けば開けられます。

カバーを外したクランクケース

上画像のクランクケース内の構造を簡単に説明しますと、
青矢印が、プーリーフェイスです。(この奥のプーリー内にウェイトローラーが入っています)
黄色枠が、クラッチです。
赤矢印が、ドライブベルトです。

10本のクランクケース取付ボルトの長さはそれぞれ異なるので、ご注意ください。

①右上側のボルトから、時計回りの順に外していく
②外したボルトは、一列に並べておく

のように作業すると、組み付ける際に迷わずに済みますよ!

以降は、プーリー側を分解する為の工程です。

ドライブベルトのテンションを緩める

まずは、ピンと張られたドライブベルトのテンションを緩める為、クラッチ側から作業します。
なお、この工程は工具不要ですが、少し握力を要します。

クラッチとドライブベルト

上画像のクラッチを青矢印方向に引き込みます。(ハンバーガーを両手で持ち、指で挟み潰すようなイメージです)
その状態でドライブベルトを赤矢印方向に1.5~2センチほど押し込みます。

ぴろくりん
ぴろくりん

ドライブベルト駆動部に油分がついてしまうと走行に支障をきたしてしまうので、ドライブベルト周辺を触る際は、油分などで手が汚れていない状態で作業することをオススメします。

私の場合は、パーツクリーナーで手を洗浄してから作業しています。

プーリーフェイスを外す

次に、下画像赤枠のプーリーフェイスを外します。

プーリーホルダーで固定されたプーリーフェイス

ここで必要なのが、プーリーを固定する「プーリーホルダー」という専用工具です。(上画像の、持ち手部分が黄色の工具です)

プーリーホルダーでプーリーが回転しないように固定しながら、プーリーフェイス中央のロックナットを22ミリのボックスソケットレンチとスピンナハンドル(又はラチェットレンチ)で、上画像の赤矢印方向に緩めます。

ぴろくりん
ぴろくりん

上画像青枠部のように、プーリーホルダーの持ち手をセンタースタンドに引っかけておくと、プーリーを固定しやすくなります。

ロックナットは固く締め付けられているので、長めのスピンナハンドルがあると作業が楽ですよ!

ロックナットがどうしても開けられない場合は、ハンマーでスピンナハンドルを叩くと外しやすいですよ。

下画像は、プーリーフェイス固定時の拡大画像です。

横から見たプーリーフェイス

下画像が、プーリーフェイス取り外し後の状態です。

取り外したプーリーフェイス

ドライブベルトをずらす

下画像赤矢印のプーリーを外す際に邪魔にならないよう、ドライブベルトを下画像のようにずらしておきます。

横にずらしたドライブベルト

なお、上画像青枠部の突起にドライブベルトを引っかけておくと、ドライブベルトを安定させやすいです。

プーリーを外す

下画像赤矢印部分から指を2.5~3センチ程差し込み、プーリー全体をシャフトから引き抜きます。

プライマリープーリー

下画像が、引き抜いたプーリーの裏側です。

プライマリープーリー裏側とプーリーボス

プーリー本体裏の蓋は、ランププレートです。このランププレートを開けるとウェイトローラーが見えます。

上画像青枠は、プーリーボスです。スムーズな変速を行うための重要なパーツなので、きれいに清掃しておきましょう。

ウェイトローラーの交換

ランププレートを開けた状態のプーリーです。
下画像赤矢印の黒いパーツが、今回交換するウェイトローラーです。

プライマリープーリーとランププレート
ぴろくりん
ぴろくりん

PCX125(JF28)の純正ウェイトローラーのサイズは「20mm×15mm」、重量は「18g×6個=108g」です。 

今回は加速を良くするため、純正より軽量の「13g×6個=78g」のウェイトローラーに交換します。

下画像が、今回使用するウェイトローラー「KITACOスーパーローラーSET 13g×6個」です。
1,000円程度で購入しました。

13gのウェイトローラーの6個セット
ぴろくりん
ぴろくりん

ウェイトローラーは、変速性能に関わる重要パーツのひとつです。
偏摩耗や破損(カケ)などが起こりにくい耐久性も大切です。
私はこれまで不具合なく使用でき信頼しているので、今回もKITACO製を選択しました。

プーリーにウェイトローラーを設置する際は、ウェイトローラーの向きにご注意ください。

ウェイトローラー側面の構造が左右で異なっている製品の場合は、下画像赤枠部の向きで配置してください。
(取扱説明書などに方向指定の説明書きが無く、側面の構造が同じ製品の場合は、向きを気にせず配置して大丈夫です)

プライマリープーリーにセットされたウェイトローラー

ウェイトローラーへのグリス塗布に関しては、取扱説明書等に塗布の指示書きが無ければ、塗布せずにそのまま組付けましょう。

グリスを塗布した場合、初期段階ではウェイトローラーの摩耗を防ぐことができ、かつウェイトローラーの動きがスムーズになりますが、走行距離が増えていくにつれてグリス切れとなり変速フィーリングが変わってしまい、ウェイトローラーの適切な重量選択が難しくなるリスクがあります。

もしどうしてもグリスを塗ってみたい場合は、高回転時にグリスが飛散してしまわないよう、非常に薄く塗ることをオススメします。

ウェイトローラーを入れ替えたら、あとは逆の手順で戻していけば作業完了です。

クランクシャフトのセンターナット開け閉め時のポイント

ウェイトローラー交換時の難関ポイントが、「クランクシャフトのセンターナット開け締め」作業です。

センターナットは固く締めつけられているので、しっかり力を入れられる状態をつくることが大切です。

下画像は、センターナットを締める為にプーリーホルダーとスピンナハンドルをセットした状態です。

プーリーホルダーとスピンナハンドル

上画像青枠部のように、プーリーホルダーの持ち手側をセンタースタンドに引っかけるように固定するのがポイントです。

また、スピンナハンドル(又はラチェットレンチ)が短くて力を入れづらい場合は、下画像のように長めのメガネレンチを引っかけて延長する手段もあります。(メガネレンチの本来の用途ではないので、積極的に実施をオススメするわけではないですが、緊急時の対応策として知っておくと安心ですよ)

メガネレンチで延長したスピンナハンドル

使用した工具

以下、今回用意した工具です。

・長めのメガネレンチ(22×24ミリなど)
・ハンマー(ナットを開けづらい時、スピンナハンドルなどを叩く為の物です)
・プーリーホルダー
・スピンナハンドル(なければラチェットレンチだけでも可)
・ラチェットレンチ
・エクステンションバー
・ソケットレンチ(8ミリ、10ミリ、22ミリ)
・ディープソケットレンチ(8ミリ)
・プラスドライバー(2番サイズ)
・六角レンチ(ヘキサゴンレンチ)

使用した工具

下画像は、ソケットレンチのアップ画像です。

8ミリ、10ミリ、22ミリのソケットレンチ
ぴろくりん
ぴろくりん

手に付着した油分を落とす為に、パーツクリーナー(ブレーキクリーナー)があると便利ですよ。

まとめ

以下が、ウェイトローラーを「18g」から「13g」に交換した結果です。

  1. 「加速」がスムーズになりました。
    信号待ちからの発進時や登坂でも、ストレスなく走ることができます。
  2. 燃費」はほぼ変化なく、高燃費を維持
    1日で150km程度のツーリングを10回ほど行いましたが、アップダウンの多い山道をメインに走っても50km/L以上走ります。(燃費は満タン法で計測しました)
    ウェイトローラー交換前は、急坂でアクセル全開していても失速していく状況でしたが、交換後はアクセルを全開にしなくても速度を維持できるようになりました。
  3. 排気音量」は気になる変化なし
    ウェイトローラーの軽量化によってエンジンの常用回転数が上がるのですが、アクセル開度が少なくて済むことと、純正マフラーなので排気音量が極端に大きくなることもないので、住宅街でも安心して走れます。

かかった費用は1000円程度でしたが、上記のようにとても満足できる効果を得ることができました。
今回は「13g」を使用しましたが、加速力と燃費のバランスが良いと感じています。

次回交換する機会がきた時には、より加速重視となる「12g~11g」を試してみてもいいなと思っています。

加速フィーリングが向上すると、走るのが楽しくなりますよ!
あなたの愛車も、ウェイトローラーの重量セッティングを変更することを検討してみてはいかがでしょうか!

最後までお読みいただきありがとうございます。
当サイトでは、バイククルマに関するお役立ち情報を他にも掲載しておりますので、そちらもご覧いただけますと幸いです。

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